津本 陽 武田信玄
津本 陽 武田信玄
これは私感に過ぎないが、信長が一番恐れていた武将は・・・
歴史に「たら、れば」は無意味であるが、
もし、信長が天下統一の前に敗北を期するとすれば・・・
それは、やはり、武田信玄と、思う。
本書は、武田三代の栄枯盛衰を描く。
信玄二十一歳の時、暴君の父信虎を駿河に追放し、妹婿の諏訪頼重を滅ぼす。
軍略・智略・計略を尽す信玄の前に立ちふさがる
宿命のライバル上杉謙信、そして信長、家康。
嫡子義信の謀叛にも遭遇し、「風林火山」の旗が危うく揺れる。
三方原の決戦で家康を打ちのめした信玄も、病いには勝てず、
上洛の夢を果たせぬまま没す。
後事を託された勝頼は、信長・家康連合軍相手の長篠の戦いに
大敗を喫し、武田家は滅亡する。
甲府盆地を見下ろす高台から、かつて信玄も眺めた山々を俯瞰する・・・
信玄の悲願を、ひしひしと感じる事が出来た。