新選組血風録
司馬 遼太郎

定価: ¥ 860
販売価格: ¥ 860
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発売日: 2003-11
発売元: 角川書店
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『竜馬がゆく』『燃えよ剣』の2作の長編小説が立て続けに発表された1962年(昭和37年)は、司馬遼太郎の目が「幕末」という動乱に向いていた年である。同年5月に連載が始まった本書は、その先駆けとなった作品だ。斎藤一、加納惣三郎、井上源三郎、沖田総司などの新選組隊士たちの生き様15編を、抑制の効いた筆致で描ききった連作短編集である。そこには、司馬が追い求めた「漢(おとこ)」の姿が息づいている。 生きては戻れぬ死闘を前にしながら、ひょうひょうと振舞う篠原泰之進。好きな女のために新選組にもぐりこみ、惨殺される深町新作。池田屋事変で一番の活躍をしながらも、その運命にもてあそばれているような寂しさを漂わせる山崎蒸。武芸で身を立てることに戸惑いながらも、敵方にひとりで切り込んでいく長坂小十郎。時代に逆らって生きる個性豊かな隊士たちは、いずれも無骨で、真っ直ぐで、さわやかだ。 なかでも、「沖田総司の恋」「菊一文字」で、沖田への不器用な心配りを見せる近藤勇と土方歳三の姿が印象深い。「総司のことになると目が曇る」近藤と土方の姿を、おかしみさえ滲ませながら人間臭く描くことで、司馬は、激しい風雲に飲み込まれざるをえなかった者たちの悲劇をいっそう際立たせている。新選組という「類のない異様な」集団を多角的な視座を用いてとらえた本書は、1個人の人生から、歴史の壮大なうねりを照らす司馬の持ち味が、いかんなく発揮された傑作である。(中島正敏)
自分の中での司馬ベスト1
「竜馬がゆく」「坂の上の雲」など司馬遼太郎の代表作は大体読んでいるが、
おそらく本書が自分の中での司馬ベスト1です。
本書をきっかけに新撰組ファンとなり、「壬生義士伝」「燃えよ剣」などの新撰組関連の小説も何冊か読んだ。様々な人物のエピソード、薀蓄が詰っているので、新撰組の入門書としてもお勧めです。
本書は連作短編集の形式をとっているので、どこから読んでも良いのだが、
「油小路の決闘」が先頭にあったりして年代順に並んでいないのが難点だろうか?
爽やかなものを感じさせてしまう
土方や近藤、沖田、斉藤、原田といった新撰組のキャラクターが「燃えよ剣」より鮮明に、また(当たり前ですが)土方歳三が主人公だった同書より、幅広く人物が連作で描かれています。流石に文章はうなるほど上手い(これも当たり前ですけど)。
司馬氏は歴史的な評価は別として、志がピュアでその信念に純朴である人、純朴であることの意味は「私」のない人、信念を守ることに勇気と努力を続ける人が、とても好きなような気がします。「私」のない分、新撰組のようにやっていることがひどく殺伐としていたとしても、どこか爽やかなものを感じさせてしまうところが氏の卓越しているところでしょう。
この本だけでも十分ですが、新撰組を取り巻く当時の時代環境を知っていると、より読み方に深みができると思います。「燃えよ剣」でもいいと思います。
沖田総司が主役の短編もあります
司馬さんの同じ新撰組物の『燃えよ剣』には描かれていない隊士も出てくる、短編集です。
私の場合はベタですけど沖田総司を主役にした、「沖田総司の恋」と「菊一文字」が好きです。