幕末新選組<新装版>
池波 正太郎

定価: ¥ 620
販売価格: ¥ 620
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発売日: 2004-01-10
発売元: 文藝春秋
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読後暖かで嬉しい気分
これはいい話を読ませてもらった。
新撰組の中でもその創成期から最後の日までずっといて、明治の末近くまで生きのびた永倉新八。
なのに、なぜか幕末モノ、新撰組モノでほとんど取り上げられてこなかった。
先日泉岳寺で、新撰組の碑を見つけ、これを永倉が建てたと知って、余計その人に興味を持ちました。
この作品で、それをかなえてくれた。
とてもとても面白かった。
幕末モノも、西郷、坂本、あるいは勝、将軍慶喜、新撰組でも近藤、土方など「主役をはる」人物モノは面白いがどうも目線が高いところにある気がする。
その点この永倉新八は、目線がとても庶民と言うか、「普通」の高さにあって抵抗感がない人生、生き方な気がする。
特にこの激動の時代に、政治的な気負いや功名心がほとんどないのが嬉しい。
どんな社会にも、良きにしろ悪しきにしろ政治があり、政治好きの人があり、それで出世して行く人もいる。
でも、そんなのイヤだなぁ、とこのごろ特に思っている私は、永倉の性根の優しい剣術使いと言うような生き方がとてもとても心地よかったのです。
池波正太郎はそんな永倉の激動の青春だけではなく、後日談的な長命の後世もさりげなく紹介してくれ、読後暖かで嬉しい気分にしてくれる作品に仕立ててくれました。
人生悔いなし!
揺れ動く日本。おのれの進むべき道を新選組に見い出し、その一員となる永倉新八。抜群の剣の腕前を持ち、時代の中を駆け抜ける。
維新後、彼は名前を変え別の人生を歩むが、一方で新選組隊士の墓碑(隊士殉難の碑)をたて、新選組が賊徒でないことを証明した。
彼の心の中には常に、「新選組」の三文字がしっかりと刻み込まれていたに違いない。
新選組の興亡を目の当たりにした永倉新八。彼の生涯はまさに「悔いなし。」と言えるものではないだろうか。
永倉新八
とても読みやすかったです。
ただ、あたりまえかもしれませんが池波氏の他の新選組関連作品ととても似ている部分もあり、既視感にとらわれる部分もありました。
そのような症状に陥りながらも、最後の章「落日」では・・・・・
いいなぁ。こんな生き方をして見たいと思いました。