新選組藤堂平助
秋山 香乃

定価: ¥ 2,100
販売価格: ¥ 2,100
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発売日: 2003-10
発売元: 文芸社
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藤堂平助の内面を描く
藤堂平助と言えば、新選組結成以前からのメンバーでありながら、伊東とともに新選組を脱退、油小路で討ち死にした、という歴史上の事実に裏付けされて、裏切り者という一言で印象付けられてしまうことも多い。たとえ行動そのものが結果として裏切りになろうとも、そこへ行き着くまでには様々な心理的、環境的な紆余曲折があったはずである。魁先生と呼ばれ、数々の修羅場で先陣をきって戦って来た新選組士官の、その中で人知れず次第に鬱積してゆく心の葛藤、言わば、「青春の光と影」をこの作品は繊細なタッチで描いている。藤堂を始め、ここで描かれている新選組自体、決して猛々しくはない。むしろ女々しいとすら感じる部分さえある。しかし、男臭く、どうかすれば血なまぐさいと形容される新選組を扱った作品の中で、ここまで特定の人物の内面描写、特にぎりぎりの線で弱々しく揺れ動く心理に焦点をあてた作品はそんなに多くはない。戦う男土方の生き様を描いた司馬遼太郎の「燃えよ剣」を「陽」とするなら、この作品は「陰」であろう。何があっても信ずる道をひたすら進み続ける雄々しい生き方ではなく、自分の生き方を模索しながら、裏切り者として歴史の中に葬られた一人の若者の心の琴線に触れてみたい方にはお勧めである。
西本願寺問題。
西本願寺移転問題で土方歳三と山南敬助が、衝突するのは、¨新選組モノ¨ではお馴染み。ある小説では、山南が土方を憎み、脱退…ある小説では、土方を庇い山南が負傷して、切腹まで土方が苦悩する。 この小説では後者であるが、今まで読んだ、他の作品の中でも一番、土方が苦悩っぷりを醸し出している。沖田総司の悪戯視線で、見るのは野暮。偉そうな意見だが、よく描けてます。藤堂に対しては、同じ年頃の自分には、文字通り、天と地の差。しかし、紀乃とのは、少しさっぱりし過ぎのような。藤堂ならそうかも知れないが。(清河の言葉は蘇るんだが)。「紀乃、笑って向かえてくれよ」(ベタ)的な……あっ、違う、か?
読みやすい!
新撰組関係で初めて読んだ小説です。活字が苦手な私でもスラスラ読めました。平助と土方にスポットがあてられています。
永倉と平助の掛け合いは毎回面白く書かれているし、総司やお梅さんとの関わりも見ものだと思います。そして、土方との絆。
試衛館時代に土方に出会い(というか拾われ)、最終的には裏切る形になってしまっても最後まで一途に土方を慕い続けた平助が切ないです。ラストはマジで涙モノです。ちなみにこのラストシーンが別の小説に繋がっています。
若さゆえの情熱と葛藤、出生の秘密、恋などさまざまな苦悩の中で生き抜いて、最後はいさぎよく散っていく… これを読んで藤堂平助に対する見方が変わりました。これはオススメですね!
ただ、少しリアリティーに欠けるような…あと、長州その他の時代背景の部分があまりにも長々と書かれていて少し飽きてしまったので、星は4つデス。