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源義経

源義経
五味 文彦
源義経
定価: ¥ 777
販売価格: ¥ 777
人気ランキング: 132549位
おすすめ度:
発売日: 2004-10
発売元: 岩波書店
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義経を中世の政治史に位置づける目論見?!
著者五味文彦氏は、文献史学の第一人者。本書の狙いは、「源義経を鎌倉初期の政治史のなかで位置づけること」と筆者自身、あとがきに記している。残念ながらその目論見は成功しているとはいえない。
おそらく「岩波新書」という本として書かれた性格上、義経を中世政治史のなかに位置づけるということは、やはりはじめから難しかったというべきだ。
しかし、その中にあって、「Ⅴ」(第5章)の「義経の力」は、これまで文献史学の中でも見向きもされなかった義経文書について、考察が見られ、義経という人物の政治家としての資質が解き明かされるかもしれない。今後の研究成果が期待される。
筆者の「増補 吾妻鏡の方法」(吉川弘文館 増補版2000年11月刊)という野心的な研究書を見てきているだけに、ややアラカルト的な本書に物足りなさを感じてしまうのだろうか。
今まで、歴史学の著作で、そのものズバリ「源義経」のタイトルを付した代表的な著作といえば、安田元久、渡辺保両氏の二冊であろう。この二冊には、それぞれ
際だった特徴が見られる。読み手に歴史史料などは、まったく意識させず平明な言葉で、義経の生涯を情緒的にスケッチした安田版「源義経」。それに対し渡辺保版は、信頼できる史料のみを使って義経の実像のみを淡々と記した著作であった。この二冊とは、また違う切り口の新時代の「源義経論」が待望される。

2005年のNHK大河ドラマ「義経」についての言及はありませんが
 義経についてよく知らない私の最大の疑問は、平家追討の先頭に立って武勲を挙げた人物が、なぜ兄の頼朝に攻められることになったかだ。それから東国が根拠地だったはずの源氏の息子が、幼少時(?)に京の五条橋で弁慶と戦うのか。
 義経の逸話のいくつかはこのように断片的に知っているのだが、全体像としてうまくまとまらないし、その虚実もよくわからない。
 本書は歴史資料としての「吾妻鏡」と「玉葉」、物語である「平家物語」、「平治物語」、「義経記」を素材として、歴史的事実と説話を区別し並列させて読み解いてくれる点で、義経の話への入門として役に立った。

源義経の本