三国志 第二巻
宮城谷 昌光

定価: ¥ 1,700
販売価格: ¥ 1,700
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発売日: 2004-10-25
発売元: 文藝春秋
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これこそ次世代三国志
正史は読みましたが、列伝になっていて読みにくい。
しかし作家が書く三国志は必ず演義の内容を入れてしまいます。
通史風になっていて、なおかつ正史に拘っている三国志は
今までなかったのです。史料批判もレベルが高く満足です。
いよいよ主役たちの入場行進
第二巻は、三国志のスタートとして定番となっている霊帝末期に直接つながる、桓帝のあたりが中心になっています。この巻の終わりのころになると、いよいよおなじみの顔ぶれが動き始めます。いつもの登場人物が、いつものエピソードで登場します。その人物、エピソードの一つ一つについて、作者の理解で作者のイメージを膨らませて描かれています。その描き方からは、作者はずいぶん丁寧に歴史資料を広げているのだろうということが伝わってきます。そこには資料に裏付けされたリアリティがあることも確かですが、ただそれだけに、たくさんの資料に目移りしてしまって、つい歯切れが悪くなってしまうものかな、という感じもします。なじみの薄い登場人物が多い点にも、「いつもの三国志」のつもりでばかりいると戸惑います。
それにしても、やっぱり、曹操、袁昭、孫堅、劉備といった名前が並び始めると、それだけで勝手に華やいだ気分になってきます。みんな若いし、「ああ、これからだなあ」と期待のこもったため息が出てきます。
これだけ気をもたせて、さあ第三巻はどうなるのか、やっぱり読まずにはいられないようです。
始まりは正義、終わりは悪
中国史の中で宦官は、悪の権化のように言われることが多い。
宦官が大きな権力を握り、国を破滅に導く例は多い。
しかし、宦官=悪なはずがない。
もし、宦官=悪ならば宦官の制度が廃止されるはずだからだ。
その謎がわかる。
正義の戦いを貫き、勝利を収める宦官勢力。
彼らは、命懸けで戦い乱れを正す。
そんな彼らの犠牲により出来た力がいつか変心していく。
その流れがよくわかった。
始まりが正義なのに、なぜ終りが悪になるのか。
その原理がよくわかる。
私達の身近にも同じことがよくある。
改革派とよばれていた人間が、いつの間にか保守派とよばれる。
私達自身がそうなっているかもしれない。
大きな教訓を得られる一冊です。