英傑の日本史 信長・秀吉・家康編
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発売日: 2006-09
発売元: 角川学芸出版
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井沢節、久々に炸裂!
英傑の日本史、ついに満を持して戦国三雄の巻です。
やっぱり、井沢さんは戦国時代を語っている時が一番生き生きとしていますね。文章のテンポも流れるようです。
織田信長、豊臣秀吉、徳川家康。この三人について、主に内心への重大な変化をもたらした大事件について活写されています。
とまあ、言葉で絶賛するだけではなんなので、私が度肝を抜かれたフレーズを少し抜き出してみます。
(以下、引用)
「生身の人間が自ら宣言して神になれる」と言った信長を、嘲笑する学者や評論家がいる。
そういう方々にぜひ申し上げたいのは、この一言だ。
「あなたたちは、日光東照宮を知らないのか?」である。
日光東照宮の御祭神は、東照大権現すなわち徳川家康である。
(中略)
信長を笑う人間は、家康がそれを実現したことに気が付いていないということだ。それは信長から家康に至る時の流れ、すなわち「歴史」がわかっていないということに他ならない。
(引用終わり)
実に示唆に富んだ指摘ではないでしょうか。目からウロコが落ちる、とはこのことだと思いました。
なぜ信長や家康が神にならねばならなかったか、明快な理由があるのですが、それは読んでのお楽しみということで。
それにしても、久々の井沢節。痛烈なまでの皮肉を軽快に飛ばす妙味の文体にはただ恐れ入るばかりです。
まあ、あえて難を言わせてもらうなら、これまで自ら「逆説」と称していた「井沢流解釈」が、今回はちょっと断定的になっているかもしれないな、とは思いました。
しかし、歴史というのはこれほど楽しいものなのかと誰もを驚かす名作であることは確かです。
これまで歴史の楽しさと無縁だった人にこそ、読んで欲しい一作です。
最後に、一言。戦国という魅力的な時代、天下人以外にも英傑はいます。
井沢さん、「武田信玄編」は信濃戦雲録があるからいいですが、「上杉謙信」「伊達政宗」「柳生石舟斎」「毛利元就」などについての英傑の日本史も書いてくれませんか?
